Retinaが原因?
Appleは「Retina」ディスプレーを盛んに宣伝している。RetinaディスプレーはiPhone 4でデビューし、iPhone 4Sにも採用された。その解像度は非常に高く、肉眼では個々のピクセルを識別できない。同社の元CEOのスティーブ・ジョブズ氏は、画面サイズを4インチにしてこの効果を維持するにはピクセル数を増やす必要があると考えたようだ。
この解像度の変更がiPhone 5の運命を決定付けたのではないかと思われる。発表のわずか数カ月前にジョブズ氏は中止を決定した。iOS市場が分断されるのを恐れてのことだった。新たな解像度に対応するにはアプリをアップデートする必要があるが、古い(あるいは利益にならない)アプリの多くはアップデートされない可能性が高い。Appleは既に、開発者に2種類の解像度(スマートフォン用に960×620ピクセル、iPad用に1024×768ピクセル)をサポートするよう求めており、これに加えて第3の解像度を追加するのは多過ぎると判断したのではないかといわれている。iPhone 5が備えると予想されていた特徴としては、その他にも1000万画素のカメラや、iPadと同様のアルミ製背面パネルなどがある。iPhone 4Sは800万画素カメラとガラス製の背面パネルを備える。また、ホームボタンも物理的なボタンではなく、タッチパネル方式になると予想されていた。